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第1章 総則

(趣旨)

第1条 この達は、海上自衛隊の部隊等における車両の管理及び運用を合理的、経済的かつ能率的にし、併せて運行の安全を図るために必要な事項を定めるものとする。

(適用)

第2条 海上自衛隊の車両の管理及び運行は、別に定めるもののほかこの達の定めるところによる。

(定義)

第3条 この達において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 「車両」とは、次条に規定する自動車及び走行器材類をいう。

(2) 「管理」とは、車両及びその附属品等並びに車両に関係ある物品の保管及び整備を行うこと並びに車両の整備に必要な施設等を維持運営することをいう。

(3) 「道路」とは、道路法(昭和27年法律第180号)第2条第1項に規定する道路、道路運送法(昭和26本法律第183号)第2条第8項に規定する自動車道及び一般交通の用に供するその他の場所をいう。

(4) 「操縦」とは、道路及び道路以外の場所において、車両を本来の用い方に従つて用いることをいう。

(5) 「運行」とは、道路及び道路以外の場所において、車両を操縦して移動し、又は特定の作業に従事することをいう。

(6) 「使用」とは、車両を目的達成の手段として利用することをいう。

(7) 「運用」とは、車両の使用と運行をいう。

(8) 「駐車場」とは、車両を駐車するために設けられた場所及び施設等をいう。

(9) 部隊等 海上自衛隊の編成等に関する訓令(昭和42年海上自衛隊訓令第1号)に定められた部隊及び機関(海上幕僚長の監督を受ける自衛隊地区病院を含む。)のうち車両を装備する部隊及び機関をいう。

(10) 「車両整備員」とは、車両の整備を担当する職に配置された者をいう。

(11) 「乗務員」とは、車両運行の任務を遂行するため車両に乗務する指揮官、車長、操縦手、助手、車両積荷警戒員及び車両整備員をいい、「同乗者」とは、乗務員の車両に同乗している者をいう。

(12) 「整備担当部隊等」とは、車両整備の任務を有する部隊等をいう。

(13) 緊急自動車 自衛隊用自動車が緊急自動車の指定を受ける場合の手続等に関する訓令(以下「訓令」という。)第2条の規定に基づき緊急自動車の指定を受けた自動車をいう。

(14) 「車両事故」とは、車両の運行、取扱い又は整備の欠陥等から生じた一切の事故をいう。

(車両の種類、区分)

第4条 海上自衛隊の車両の種類及び区分は、別紙定めるとおりとする。

(車両責任者)

第5条 部隊等の長は、車両責任者(部隊等において当該部隊等の車両の管理及び運用を所掌する職にある者をいう。)を定め、次の業務を行わせるものとする。

(1) 車両の管理及び運用に関する事項

(2) 安全に関する事項

(3) 教育及び訓練に関する事項

(4) 駐車場に関する事項

(5) 記録、統計及び報告等に関する事項

(6) 車両操縦手勤務記録表の記入に関する事項

(7) その他部隊等の長の指示事項

(操縦手の特定)

第6条 部隊等の長は、原則として車両ごとに特定の操縦手を割り当てるものとする。この場合において操縦手の割当てが困難な車両については、日常の整備及び保安のために担当者を特定しなければならない。

2 操縦手は、特定された車両を部隊等の長が許可する場合のほかは、他の者に操縦又は使用させてはならない。

(操縦手の任務)

第7条 操縦手は、操縦を命ぜられた車両を安全確実に操縦し、また、定められた整備を確実に実施して良好な状態に維持しなければならない。

(助手の乗務及び任務)

第8条 部隊等の長は、大型車両(道路交通法施行規則(昭和35年総理府令第60号)第2条に規定する大型自動車及び大型特殊自動車をいう。)を基地外において運行する場合は、努めて助手を乗務させるものとする。

2 助手は、通常助手席に乗務し、次の任務を行い、操縦手を補佐するものとする。

(1) 交通信号、側方及び後方の状況に対する助言

(2) 他の車両との連絡

(3) 必要に応じ車両の誘導

(4) 操縦手の居眠り防止

(5) 車両の点検、手入れ及び整理の補助

(6) 乗車人員及び積荷の点検、確認及び修正

(7) 交通法規及び規則の遵守についての操縦手に対する助言

(8) その他必要な操縦手の援助

(車長の指定及び任務)

第9条 車両を運行する場合には、車両ごとに車長を指定しなければならない。特に指定がなければ、通常当該車両の乗務員中の先任者が車長となるものとする。

2 車長は、単車運行の場合には、安全運行、経路の選定、速度の規制、休憩場所及び時間の選定及び配分、積荷の保全等について操縦手を指導する責任を有するものとし、部隊運行の場合には、指揮官の命を受け、単車運行の場合に準ずる責務を遂行するものとする。

(部隊運行及び指揮官)

第10条 2両以上の車両が同一行動をとる場合には、原則として指揮官を指定して部隊としては統一ある行動をとらなければならない。

2 前項の指揮官は、車長を指揮し、部隊の安全運行、経路の選定、速度の規制、休憩場所及び時間の選定及び配分並びに乗務員の規律維持等の責に任ずるものとする。

(同乗者の輸送規律の維持)

第11条 同乗者は、輸送について乗務員の指示に従わなければならない。ただし、次の各号に該当する場合には、乗務員に対して所要の注意を与え、又は適切な処置を講ずるとともに必要と認めるときは、これを乗務員の所属上司に通報するものとし、正確かつ安全な運行の実現に協力するものとする。

(1) 乗務員が明らかに法令、規則又は命令等に違反する行為又は危険な操縦をなし、又はなすおそれのあるとき。

(2) 運行中非常突発の事態が発生し、その場にある先任者が指揮することが適当と判断したとき。

第2章 管理

第1節 駐車場

(設置)

第12条 部隊等の長は、隊内に駐車場を設置するものとする。

2 部隊等が近接して所在する場合にあつては、部隊等の長のうち先任の者が当該部隊等の長と協議の上、共用の駐車場を設けるとともに、共用駐車場の管理運営に関し必要な定めをするものとする。

(駐車区域、駐車)

第13条 部隊等の長は、隊内に原則として駐車区域を設定するものとする。

2 車両は、使用する場合を除き、駐車区域の定められた位置に駐車しておくものとする。

第2節 整備

(整備)

第14条 車両の整備は、別に定めるところによる。

(保安検査)

第15条 車両の保安検査の受検は、整備担当部隊等の長が実施するものとする。

2 前項の規定により難い部隊等においては、整備担当部隊等の長と調整の上、当該部隊等の長が実施することができる。

(冷却水の凍結防止)

第16条 冷却水の凍結のおそれのある場合には、次の各号のいずれかによらなければならない。

(1) 不凍液を使用する。この場合においては、別記様式第1による標札を当該車両の見やすい場所に表示する。

(2) 前号によらない場合には、車両の使用後、冷却水を完全に排水する。この場合においては、当該車両の見やすい場所に「水無し」の表示をする。

第3節 工具、部品及び燃料

(附属工具)

第17条 車両を運行する場合には、附属工具は車両に備え付けるものとする。

2 附属工具の管理は、特定された者が行うものとする。

(携行部品)

第18条 車両を部隊等外で運行する場合においては、状況に応じ所要の部品を携行する等の処置を講ずるものとする。

(燃料の補充)

第19条 車両の使用を終わつたときは、特別の事情がない限り、車両の燃料タンクを満量に補充しておくものとする。

(燃料の補給記録)

第20条 車両責任者は、燃料補給量を車両運行記録(別記様式第2)に記録し走行キロメートルと燃料消費量とを対照して一覧できるようにするものとする。

第3章 運用

第1節 操縦手及び免許証

(操縦資格)

第21条 車両は、都道府県公安委員会発行の当該車両の自動車運転免許証(以下「運転免許証」という。)を所持する者でなけれは操縦してはならない。ただし、運転免許証(仮免許証を含む。)を所持しない者が部隊等の正規の教育訓練計画に基づいて、道路以外の自動車訓練場等において有資格の教官又はその補助者の指導の下に操縦する場合においては、この限りでない。

(運転免許証の取得)

第22条 運転免許証は、個人の資格において取得するものとする。この場合においては、部隊等の長は、その取得について努めて所要の援助を与えるものとする。

(車両操縦手勤務記録)

第23条 部隊等の長は、車両操縦手勤務記録(別記様式第3)を作成し、該当事項について記録しなければならない。

2 前項の記録表は、操縦手の転属派遣等の場合には、本人に携行させるものとする。

第2節 使用

(使用の原則)

第24条 車両は、公用以外に使用してはならない。公用には、第27条の規定による特別使用並びに航空機搭乗員(学生を含む。)及び整備員等の早朝及び夜間の勤務に伴う通勤輸送を含むものとする。

(適正使用)

第25条 車両は、やむを得ない場合を除き、本来の用途以外に使用してはならない。

2 車両の使用に当たつては、その濫用を慎み、使用車種、型式等を選定する等の方法により積載又は作業の効率向上に努め、使用の合理化を図らなければならない。

(集中管理運用)

第26条 車両の経済的かつ能率的な運用を図るため、部隊等の長は、相互に協力し、彼我融通して節用の実をあげるよう車両の集中管理運用について必要な定めをするものとする。ただし、次の表の左欄に掲げる地区等については、それぞれ当該右欄に掲げる者が総合調整を行うものとする。
地  区  等
総 合 調 整 者

東 京 地 区
海  上  幕  僚  長

地方総監部所在地区
地   方   総   監

航 空 基 地
航空群司令又は教育航空群司令

江田島地区
第 1 術 科 学 校 長

(特別使用)

第27条 部隊等の長は、部隊等の保有車両及び操縦手の状況等を勘案し、公務に支障を来さない範囲内において、次の各号に掲げる事項について車両を使用することができる。

(1) 部外行事への参加及び部隊等の行事の際における部外の人員及び器材等の輸送

(2) 1等海佐以上及び定員上1等海佐以上の職にある自衛官(これに相当する事務官等を含む。)の通勤、ただし、同一方面から通勤する場合等には努めて乗り合わせを励行するものとし、また、遠距離(約15キロメートル以上の距離)から通勤する場合等には、途中最寄りの交通機関発着所まで使用するを例とする。

(3) 部隊等の付近の交通機関、道路、天候気象、居住地の事情等を考慮の上、一般交通機関の甚だしく不便な地区(例えば約3キロメートル以上の距離で適当な一般交通機関がない地区又は一般交通機関の運行時間間隔が極めて長く、通勤に支障を与える地区)における居住地又は最寄り交通機関発着所と勤務地との間の一般通勤

(使用許可権者)

第28条 車両使用の許可権者は、部隊等の長とする。

2 前項の規定にかかわらず、部隊等の長は部隊等の車両の装備状況により車両使用の許可権の一部を部下幹部隊員に行わせることができる。

(使用制限)

第29条 車両は、やむを得ない場合のほかは、業務連絡出張等のため長距離(約半径50キロメートル以上の区域)の運行に使用してはならない。

(車両使用手続等)

第30条 車両を使用する場合には、次の手続を基準として実施するものとする。

(1) 車両の使用請求は、車両使用請求・運行指令書(別記様式第4)に車両使用請求のための所要の記入を行い、使用許可権者に努めて2日前までに提出する。ただし、走行器材類及び定期運行等の自動車については、当該車両担当者は、別記様式第5による車両運行指令書(車両使用請求・運行指令書及び車両運行指令書を総称して以下「運行指令書」という。)を使用日ごとにまとめて作成の上使用許可権者の許可を得るものとし、第3号の手続を省略することができる。

(2) 使用許可権者は、前号による運行指令書を審査し、適当と認めたときは、これに押印して当該車両責任者に送付する。

(3) 車両責任者は、前号による運行指令書により使用日ごとに取りまとめ、合理的、能率的、経済的な配車計画を立案し、一運行ごとに当該車両使用請求・運行指令書に運行指令番号を付与の上、操縦手に交付する。

(4) 操縦手は、前号により車両を運行し車両の使用済後、当該運行指令書に所要事項を記入の上、車両責任者に返戻する。

(5) 車両責任者は、前号による運行指令書を点検し、使用実績を車両運行記録に記入する。

(6) 前号による運行指令書及び車両運行記録は、車両責任者において保管する。

第3節 運行

(法規等の遵守)

第31条 操縦手は、関係法規の定めるところに従い車両を運行しなければならない。

2 車両を使用して作業を実施する場合には、当該車両の取扱説明書に従うものとする。

(保安基準)

第32条 車両は、自衛隊の使用する自動車に関する訓令(昭和45年防衛庁訓令第1号)第10条の規定による諸条件を具備し、また、道路運送車両法(昭和26年法律第185号)を適用されるものについては、同法により安全に操縦できる良好な状態にあるものでなければ運行してはならない。

(操縦)

第33条 操縦手は、当該車両について別に定めるところに従い所要の点検を行い、運行指令書の車両点検記録に必要事項を記入し車両の状態及び機能を熟知し、これを無視するような酷使及び不当な操縦を行つてはならない。

2 操縦手及び特定された車両担当者は、車両の具合が悪いときは、そのまま操縦を続行し、又は放置することなく、故障の排除に努めるとともに、必要に応じ速やかに関係者に報告又は通報するものとする。

(故障車等の監視)

第34条 運行中故障等のため、車両を一時路傍等に駐車させておく必要のあるときは、やむを得ない場合を除き操縦手又は助手等に監視させるものとする。

(経路の変更及び選定)

第35条 操縦手は、指示された経路を運行するものとし、みだりに変更してはならない。

2 経路を特に指示されない場合には、道路等の状況を考慮し、安全に運行できる最短経路を選定するものとする。

(運転免許証等の携行)

第36条 操縦手は、車両を運行するときは、次のものを携行しなければならない。

(1) 運転免許証

(2) 自動車検査証(検査証を付与されていないものを除く。)

(3) 運行指令書

(乗車人員の限度)

第37条 車両の乗車人員は、自動車検査証(走行器材類にあつては取扱説明書)に示された乗車定員を限度とする。ただし、これを超えて乗車する必要があるとき、又は緊急やむを得ない事由で乗車設備のない車両を一時乗用に使用するときは、出発地を管轄する警察署長の許可を得て乗車させることができる。

(貨物の積載)

第38条 車両の貨物積載量は、自動車検査証(走行器材類にあつては取扱説明書)に記載してある最大積載トン数を限度とする。

2 操縦手は、貨物の積載に当たつては、積載方法を指導するとともに積載後次の事項について点検を行い、不当又は不良の場合には、これを直し、又は直させなければならない。

(1) 積載品の重量及び容積

(2) 積載方法又は縛り着け方法

(3) 危険防止手段及び法令に定められた標識等

3 操縦手及び助手は、輸送中における積荷の荷崩れ、紛失盗難等のないよう注意を払い随時、安全の確認をしなければならない。

(無許可運行)

第39条 操縦手は、命令又は許可なく車両を操縦又は運行してはならない。

(運行中の免許証の提示等)

第40条 操縦手は、車両運行中、巡察、監察その他車両に関する指導、取締りの任務を有する者に停止を要求された場合には、これに従わなければならない。また、当該者から免許証等の提示を求められたときは、これに応ずるとともにその行う質問に対して所要の応答をなすものとする。

第4節 緊急自動車

 (申請を行う者)

第41条 訓令第2条第1項に規定する緊急自動車の指定の申請を行う者は、次の各号に掲げる者とする。

(1) 地方総監

(2) 海上自衛隊東京業務隊司令

(3) 第1・第3術科学校長

(4) 海上幕僚長の監督を受ける自衛隊地区病院の長

(5) 航空群司令

(6) 教育航空群司令

2 訓令第2条第2項の規定により、長官の承認を受けようとするときは、別記様式第8による緊急自動車指定申請承認申請書を作成し、順序を経て海上幕僚長に提出するものとする。

3 前項の申請については、海上幕僚長がこれをとりまとめ、手続を行う。

(緊急自動車としての使用)

第41条の2 緊急自動車を装備する部隊等の長は、訓令第3条第1号から第4号までの規定によるほか、次の各号のいずれかに該当する場合には、緊急自動車の使用を命ずることができる。この場合において、第3号に該当し医官が必要と認め、緊急自動車の使用を要請したときは、当該緊急自動車を装備する部隊等の長は、これに応ずるものとする。

(1) 毒ガスボンベ等の除去及び処理に協力するに当たつて必要がある場合

(2) 航空救難に関する訓令(昭和35年防衛庁訓令第56号)に規定する航空救難の実施に関し必要がある場合

(3) 傷病者、血液又は献血者の緊急搬送(災害派遣の場合を除く。)に当たつて必要がある場合

(緊急自動車の種類)

第42条 緊急自動車の指定を受けることができる自動車の種類は、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 救急車

(2) 消防自動車

(3) 警務隊の用に供する自動車

(4) 部隊等において特に緊急自動車として指定を受ける必要のある自動車

(緊急自動車の運用)

第43条 緊急自動車の運用に当たつては、厳に濫用を戒めなければならない。

2 救急車を緊急自動車以外に濫用することは、戒めなければならない。

(装備の整備)

第44条 緊急自動車のサイレン又は警光灯は、緊急の場合にはいつでも使用できるように常に良好な状態に維持しなければならない。

第4章 安全

第1節 安全運行

(安全運行)

第45条 車両を運行する場合には、安全運行を旨とし、無謀な操縦を行つてはならない。

2 部隊等の長は、安全運行に関し現地に即応した具体的施策を講じ、その万全を期さなければならない。

(安全運転管理者及び副安全運転管理者)

第45条の2 道路交通法(昭和35年法律第105号)第74条の2第1項から第3項まで及び第8項の規定による安全運転管理者及び副安全運転管理者の選任及び届出並びに講習受講等については、別に定めるところによる。

(地方関係機関との連絡協調)

第46条 部隊等の長は、車両の安全運行に関し、当該地方の交通取締当局又は民間側との緊密な連絡を保持し相互協力に努めるものとする。

2 交通関係官公署及び団体等が主催する交通安全を目的とする行事又は運動には、特別の事情のない限り努めて協力するものとする。

(火薬類及び危険物)

第47条 火薬類及び危険物の輸送又は取扱いは、関係法令の定めるところに従い、荷崩れの防止に留意するとともに、輸送又は取扱い中の衝撃、静電気による危害等の防止に十分注意しなければならない。また、定められた表示を行うとともに所要の消化器を備えるものとする。

(速度の制限)

第48条 部隊等の長は、安全運行のため、必要あると認めるときは、関係法令の定める範囲内において車両の運行速度を制限することができる。

(操縦手の過労防止)

第49条 長途又は長期の運行を行うときは、部隊等の長は、操縦手の交替要員を準備する等、過労に基づく事故の防止に万全を期さなければならない。

2 前項の目的を達成するためやむを得ない場合のほか、2時間以上の連続操縦、1日8時間以上の操縦又は1日1人200キロメートル以上の運行をさせてはならない。

3 操縦手は、睡眠不足、過労又は身体の異常等のため、車両の操縦に不安を感ずるときは、速やかにその旨を指揮官又は関係者に申し出なければならない。

4 前項の申し出があつた場合には、指揮官又は関係者は、安全運行に関し適宜な処置をとらなければならない。

(無事故操縦記録の整備)

第50条 部隊等の長は、指揮下の操縦手ごとに無事故走行距離に関する記録を常に整備して、月ごとに車両操縦手勤務記録表に記載するものとし、車両の無事故に関する表彰その他指揮監督上の資料として活用するものとする。

第2節 車両事故

(車両事故防止)

第51条 車両の管理運用に当たる者は、関係法令の精通に努め、車両の事故防止について万全の施策を講じて事故の原因を未然に排除するとともに、発生に際してはその原因を分析究明して事故の施策に反映しなければならない。

(事故の確認)

第52条 操縦手は、自己の操縦に起因して他に人的、物的損害を与え、又は他から損害を受け又は受けたと判断したときは、直ちに停車し、これを確認しなければならない。

(現場の事故処理責任者)

第53条 車両事故の現場における事故処理の責任者は、部隊運行の場合にあつては、当該指揮官又はその命じた者、単車の場合にあつては、当該車長とする。事故処理の責任者は、操縦手、助手、及び同乗者等を指揮し、又はその協力を得て、現場における応急処置に任ずるものとする。

2 前項の場合において、協力を求められた同乗者は、他に特別な事由がない限り、これに応じなければならない。

3 第1項の責任者が死傷した場合には、乗務員中の先任者が、また、乗務員の全員が死傷した場合には、同乗者の先任者がその責に任ずるものとする。

(車両事故に対する協力)

第54条 車両運行中において、他の海上自衛隊車両の事故現場等に遭遇したときは、車長は、その事故処理を応援するため積極的に機宜の処置を行うものとする。

(現場処理に関する留意事項)

第55条 事故処理責任者又は操縦手は、車両事故の現場処理について関係法令に定めるもののほか特に次の事項について留意しなければならない。

(1) 負傷者を生じた場合には、速やかに最寄りの病院に収容する等の処置を他に優先して行うこと。

(2) できる限り事故現場の保存に努めること。

(3) 速やかに部隊等の長に報告するとともに事故現場最寄りの警務隊に通報すること。

(4) 被害者若しくはその代理人又は現場にある部外者に対して、事故の原因、帰属すべき責任又は補償の可能性その他について軽率な言明を避けること。

(車両事故報告)

第56条 部隊等の長は、車両事故が発生した場合には、速やかに適宜の処置を講ずるとともに、海上自衛隊一般事故調査及び報告等に関する達(昭和43年海上自衛隊達第23号)に定めるところにより事故報告を行わなければならない。

(車両事故関係者の報告手続)

第57条 車両事故が発生した場合には、事故発生者(当該事故に直接関係する者をいう。以下同じ。)及び車両責任者は、次の手続を行わなければならない。

(1) 事故発生者は、別記様式第6による車両事故報告書を作成し、当該車両責任者及び上司に提出する。

(2) 車両責任者は、別記様式第7による車両事故現場調査書を3部作成し、2部を直属の上司に、1部を当該部隊等の長に提出する。ただし、当該事故による10万円以下の物品の損傷の場合は、この限りでない。

第3節 火災予防

(駐車場の火災予防)

第58条 部隊等の長は、駐車場における火災予防の責任者を定めるものとする。

2 駐車場には、必要な箇所に、これに適応した消火器材を備えなければならない。

3 駐車場には、喫煙所を指定するものとし、指定場所以外の場所で喫煙させてはならない。

(車両用消火器の装備)

第59条 車両には、消火器を備えなければならない。車両用消火器の装備基準は、別に定めるところによる。

(車両の火災予防)

第60条 車両の火災予防の直接責任者は、当該車両の操縦手及び担当者とする。

2 操縦手又は担当者は、随時当該車両用消火器の機能を点検し、かつ、性能用法に慣熟していなければならない。

3 操縦手は、車両の燃料及び積載した燃料等の漏油を認めたときは、完全に処置した後でなければ操縦又は運行してはならない。

4 車両の整備等に当たる者は、その照明に裸火を使用してはならない。

5 燃料補給中並びに燃料系統の点検及び修理中並びに燃料の積載及び輸送中においては、当該車両から15メートル以内で喫煙してはならない。

第5章 報告及び統計等

(記録及び報告)

第61条 部隊等の長は、操縦手及び整備係の状況並びに車両の運行、燃料類の消費、整備の状況について正確に記録整理し、海上自衛隊業務報告規則(昭和36年海上自衛隊達第79号)の定めるところにより報告しなければならない。ただし、電源車(自走)については、この限りでない。

(統計)

第62条 部隊等の長は、次の各号に掲げる統計を作成保管してこの達の目的達成のために活用を図るものとする。

(1) 車両の使用及び運行に関する統計

(2) 燃料油脂等の消費に関する統計

(3) 部品及び消耗品に関する統計

(4) 車両事故に関する統計

(5) 操縦手定員、現員及び充足に関する統計

(6) 操縦手の訓練に関する統計

(7) 部隊等の付近及び部隊等の所在する地方の交通及び地形に関する統計

(8) 車両による輸送及び作業に関する統計

(9) その他必要と認められる統計

(車両運行記録等の保存期間)

第63条 第20条、第30条第1号及び第57条の規定による車両運行記録、運行指令書、車両事故報告書及び車両事故現状調査書の保存期間は、次の表に定めるとおりとする。

(東京地区部隊等の車両の管理運用)

第64条 海上幕僚監部並びに東京都(郡部を除く。)に所在する海上自衛隊の長官直轄部隊及び機関(「東京地区部隊」という。)に関する車両の管理及び運用に関し必要な事項は別に定める。

(委任規定)

第65条 この達の実施に関する細部の事項は、部隊等の長が定めることができる。

附 則

1 この達は、昭和39年4月15日から施行し、同年4月1日から適用する。

2 海上自衛隊車両管理運用規則(昭和33年海上自衛隊達第32号)は、廃止する。

附 則〔第1次改正による附則〕

この達は、昭和41年1月6日から施行する。

附 則〔第2次改正による附則〕

この達は、昭和41年10月20日から施行し、同年10月5日から適用する。

附 則〔第3次改正による附則〕

この達は、昭和53年7月10日から施行する。

附 則〔第4次改正による附則〕

この達は、昭和54年1月30日から施行し、改正後の規定は、昭和53年12月1日から適用する。

附 則〔第5次改正による附則〕

この達は、昭和58年9月1日から施行する。

附 則〔航空集団の改編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和62年12月1日から施行する。

附 則〔海上自衛隊の病院の廃止及び自衛隊地区病院の新設に伴う関係海上自衛隊達等の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和63年4月8日から施行する。

附 則〔元号を改める政令の施行に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則抄〕

1 この達は、平成元年3月4日から施行する。

2 この達の施行の日以後において、昭和に係る報告、通知等を行う場合にあつては、当該報告、通知等を行う場合に用いる様式中「平成」とあるのは、「昭和」と読み替えるものとする。

4 この達の施行の際、現に存するこの達による改正前の様式による用紙は、当分の間、これを補正して使用することができる。

附 則〔行政分書の用紙規格のA判化に伴う勤務評定の実施に関する達等の一部を改正する達の附則〕

1 この達は、平成5年4月1日から施行する。

2 この達施行の際、現に存するこの達による改正前の様式による用紙は、当分の間、これを使用することができる。

附 則〔補給本部等の新設等に伴う関係海上自衛隊達等の整理に関する達の附則〕

この達は、平成10年12月8日から施行する。

附 則〔第6次改正による附則〕

この達は、平成13年11月5日から施行する。

附 則〔第7次改正による附則〕

この達は、平成16年7月5日から施行する。

附 則〔自衛隊呉病院の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、平成17年3月1日から施行する。